蠢くと蟲

ああ、桜花賞だね…。

昨夜より体調が悪くなってしまった。体調が悪いのは、いつものことなのだけど、食欲不振と悪寒が続いていて、どうにもこうにももどかしいのだ。
あっちが痛いとか、熱が出て怠いとかならば納得しようもあるが、ただぼんやりと体調が悪いというのが気持ち悪い。精神的に疲れる…。

それでも『桜花賞』に気を引かれ、無理矢理起きて馬柱を眺めたりするが、息切れしてきて眩暈で横になる。それを昨夜中、何度も繰り返していた。

今朝、ぼんやりと起きてPCを開く。
昨夜の格闘の後がブラウザのタブとなって残存していた。
それを眺めながら苺ジャムをたっぷり塗った一欠片のパンをコーヒーで腹の中へ押し流す。
さて、桜花賞の投票をしようと思った。体調が悪くても馬券を買う気力だけは残っていたらしい。

思案しても偶然と必然が重なり合う確率ゲームに正解はない。
正解のないものに執着しても仕方がない。
インスピレーションと思いこみだけで投票を選択したら、85枚にもなってしまった。これでは予算オーバーだなと思ったが、何故か「もういいか…。」と自暴自棄に似た感情がわき上がってきた。心のどこかにあった博打打ちの虫が蠢いたように感じた。虫ならばしょうがないよなと、なんとも不条理な理由をつけてあっさりと予算オーバーした馬券に上乗せして投票した。

まぁ、いいか…。当たりは期待していない。ちょっとだけ、春のドキドキを味わうための投資。
一番人気嫌いのひねくれ馬券で、ちょっとしたドキドキワクワクを味わうだけ。

春というのに肌寒い。
春の訪れを確かめる術をもっているのに、行動せず。
こんな春の日曜日も良いものかもしれない。

夜になったら蟲師でも眺めながら競馬の録画を見ようと思っている。